ハブジャンプテレビマン

サメを命の恩人と仰ぐテレビマンエッセイ

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

S1151 転がすのですか?

飛鳥古墳見学ツアーに参加した時、近くに巨大な石室があった。 参加者に、高校の先生がカメラを持って参加しており、機械や重機の無かった昔、どうやってこの巨大な石を運んで来たのか、ガイドに聞いても分からず、説明書を隅から隅まで読み、頭をかしげてい…

S1150 画

縄担ぎ。

S1149 神様だよ

この島に、年は58歳、東京からUターンしてきたY君夫婦がいる。 子供は無いが、島の誰もがうらやむくらい、どこへ行くにも二人、すこぶる仲の良い夫婦だ。 普段は無口で、酒もあまり飲まず、ひたすら仲の良い夫婦をやっている。 先日、家を手直しするので、…

S1148 画像

ジュラルミン製、飛行機の残骸。

S1147 島移住失敗男の物語。

定年島移住した、吉田氏(仮名)が、深刻な顔で相談に来た。 移住した時、世話をしてくれた人が、いつの間にか疎遠になり、その次に親しくしていた人も、付き合ってくれなくなった。 とうとう3番目に親しくしていた人に、酒を飲んでいる時、怒鳴りつけられ…

S1146 至福の時間

人生、いくつになっても苦楽は付き物だ。 おじさんも東京に二人の孫がいるが、二人とも、小児喘息持ちだ。 娘からのメールで、今病院で点滴をして来たとの事。 孫のゼーゼー苦しむ顔、普通の人並の子になって欲しい、と夕日に願をかけていたところだ。 若い…

S1145 馬鹿野郎!!

私の前を通り過ぎる時の思いつめたような横顔からして、ただごとではないな・・ 取り急ぎ、島の消防団を呼ぶ必要があるな、と腰を浮かせ携帯電話を取り出すと、その子は胸元まである深さへ行くと、ピタリと止まった。 そして両手を口もとへ持っていき、腹の…

S1144 画像

島の夕日。

S1143 ミステリー島

古老の話によると、昔、東南アジアや中国と直接交易し、アンナ村跡はベトナムのアンナンからの移住者村で、方言はベトナムとリンクしている、との事だが、本当かな? 島に人口が溢れ、繁栄していたと言う事は、マルコポーロの東方見聞録、黄金島、ジバングは…

S1142 大量出土

この島で、妙な貝が、大量に出土した。巻貝ではあるが、大きさがサザエの数倍あり、ホラガイとはまた違う、形そのものは、サザエオバケみたいな貝だ。 ところがその貝には、どうしても人工的としか思えない、穴が一つ空いている。 この貝はひかるが子供の頃…

S1141 画像

夜光貝。

S1140 不思議島

沖縄本島から、南へ450キロ、日本の最南端は波照間島であるが、その手前に、ものの見事なハートの形をした、黒島がある。 この島は、1771年、明和の大津波以前、あふれんばかりの人がおり、一大文化を謳歌していた。 山も川も無い、周囲12キロの小…

S1139 画像

島の住民台帳。

S1138 喉輪

絶滅危惧種で、天然記念物イリオモテ山猫は西表島にしかいないが、実は石垣島にもいたと言う説もあるが、この黒島にも60年前頃まで生息していた。 黒島でこの山猫を見た人は最近他界したので今ではひかる只一人しかいなくなった。 この山猫は普通の野良猫…

S1137 思考配分

また思考配分をした生き方をすると、チャンスが間違いなく時系列で捉えられ、その時の流れや風向き、風色など、一気に喉輪を噛み砕く手法が採れる、といえる。 配分思考、なんて初めて聞く言葉でしょうし、学校でも教えてくれない、がしかし騙されたと思い、…

S1136 時代背景

昭和30年代、集団就職で沖縄から大勢の人が本土の工場へ寮生活でなだれ込んだ。 数年もすると飛び出すが、身よりもなく親の援助や庇護もない。 世の厳しさに負け、犯罪をおかす人も出る。 ニュースで名字から沖縄出身者であることは判明する。 沖縄出身者…

S1135 彫刻刀

人体にとって、血液は酸素やビタミンを運び調節、無くてはならない重要な役割を果たす事はいうまでもないが、人生においては、その役目を好奇心が果たすのではないだろうか。 好奇心があるからこそ、知恵が湧きだし工夫もするし、トライも出来、幸せも湧き出…

S1134 簿記

石垣島の高校に理系コースはなく、ひかるは商業コースで簿記やそろばんを習い、上京後たった二年間夜学の理系専門コースを出、局入り。 昼間は重労働のため、勉強もままならない。 入社時、専門知識は同期の連中に比べれば雲泥の差で、かなり出遅れていたた…

S1133 高校

当然石垣島での下宿、高校を出ることなどあり得ないことだ。石垣島にいる父の弟、叔父が乗り込み、産まれた子が栄養が行き届かず三人も他界して、やっと出来た男の子だ、せめて高校くらいは出さないとあまりにもかわいそうだよ、と迫るが父は貝になるしかな…

S1132 おいしい画どす

ところがこの男、とんでもない事をしでかすのであった。 野球中継の技術総責任者は、中継車の中でカメラやVTR、音声や照明等に指示を出し、画像を瞬時に切り替えるテクニカルディレクター(TD)である。 このTDは12台のカメラ、6台のスローなど1…

S1131 映像分野アメリカ完敗

放送業界、歴史の最重要なVTR問題に立ち上がった人は一人もいなかった。アメリカへ立ちはだかった人はいなかった。 当時民放から見ると、国家予算にも匹敵する巨額の開発予算を行使していたNHKですら、このオメガ方式には関与する猶予はなかった。技術資料館…

S1130 ソニー社長さんよ!

ソニーは昔、ホームビデオVHSとベーター方式戦争で大敗、放送用VTRもかなり立ち後れており、VTR事業撤退かと言われたが、ひかるの出現で一気に逆転、なお独占体制。 開発担当部長だったM氏は後に副社長まで掛け上っていったのである。 そこでまたまた…

S1129 テリーを生かす

機材は各メーカーが協力体制を採っているので時間の問題だろう。 問題は完璧にテリーに反発しているスタッフだ。 帰りに焼鳥屋へ立ち寄り、この番組は思い切った強化策をとる、と切り出すとM君は、怪訝な顔をしていた。 カメラ、音声、VTR課の課長がすべてス…

S1128 立ち往生

テリー伊藤君の若き頃を書いてみよう。 彼は学生運動の火炎ビンで斜視になった、と他のブログで書いてあったので書くが、卒業直後タケシの元気が出るテレビのディレクターだった。 勿論番組作りは初めてで、ロケの技術を受注したのがひかる。 スタート時、テ…

S1127 さすが東大

M君をここまで育て上げ、上司として心より感謝しています。実は私もM君の才能を高く評価しています。 彼に民放両局のゴールデン番組のチーフを張らせ自信を付けさせたい。民放ナンバーワンのカメラマンにし、世界に通用する人物に育てたい。 そして、その…

S1126 雨傘番組

タケシは20代、漫才でちょっとだけテレビに出ていたがその後、影が薄くなっていた。 浅草あたりでやけ酒を飲んでいる、と噂されていた。 ちょうど30歳になった頃だろうか、初めてタケシの名前を番組の冠に付けた、元気が出るテレビなる番組の企画が持ち…

S1125 人生の証

我々が地上で生きられる時間は、大きな宇宙の営みから見た場合、まばたきの瞬間なのかも知れません。 例えまばたきの一瞬でも、地上に生を受け、鼓動が動き出した以上、この鼓動が動いている間、止まる前に、自分自身が生きていた、という証、足跡を残したい…

S1124 挑戦

ひかるの、もの言わぬ少年時代を知る人は、これ程変身出来た人はいないだろう、何かあったのか、と聞かれますが、何もない。 ただ情熱のほと走るまま、人生の波を味方とし、知恵を使っただけだ、と。 抑圧された人間の悔しさが開き直る時、その悔しさの度合…

S1123 傘をさすのは人間だけだ !

イベントは晴天に恵まれ大成功。その会社の社長が「ひかると言う男、雨が降ろうが、やりが降ろうが、しっかり仕事をやり遂げる、一番信用出来る」と尾ひれを付けて回ったのである。 もっと大きな財産は、回りが全員風邪を引いていても、部屋中菌が充満してい…

S1122 大きな財産

筋肉が付き、ビッコも徐々に目立たなくなり、勉強で他のいじめっ子を負かす事が出来る、と悟ったひかるは、必ず一番になる、と猛勉強をするように成った。 回りの家では、石油を一升瓶で買うが、貧しく二合瓶でしか買えない、小さなランプだが、父はひかるに…